戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律 制定とその背景

みなさんこんにちは、久々の更新させていただきます。
本日は昭和30年に制定された、傷痍軍人の無賃乗車に関する規程について簡単に解説を加えていこうと思います。
現在も、制度としては残っておりまして、法律も省令も現行です。
なお、この法令が適用されるのは、日本国有鉄道の法人格の流れを汲むJR旅客会社各社となります。
こうした法律が出来た背景には、占領中には軍人恩給の支給が停止されたうえ、本人が働けなけかったことが大きな原因と言われています。
そのような中で、昭和27年(1952年)には傷痍軍人会(財団法人日本傷痍軍人会)が組織され、傷痍軍人の救済のための活動が行われることとなり、その流れの中で、戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律が、昭和30年に制定されました。
この法律により、事前に「戦傷病者乗車券引換証」を駅の窓口で提出することで運賃は国が負担することとされています。
なお、身体障がい割引を受けられる場合は、その割引後の残額を国が負担することとされています。
私が子供の頃には、白装束のこうした人たちが繁華街で立っていたのを見たことがありますが、既にこの時期には軍人恩給などは救済されていたと思うのですが、どうだったのでしょうか。
その辺は更に、もう少し軍人恩給のことなども勉強してみる必要がありそうですが、ご存じの方おられましたらどうかご教示願います。

なお、財団法人日本傷痍軍人会は、受傷者の高齢化等により平成25年(2013年)11月に解散しています。

参考 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40F03901000016.html(戦傷病者等の旅客鉄道株式会社の鉄道等への無賃乗車等に係る運賃の負担方法等に関する省令(昭和四十年三月三十一日運輸省令第十六号))
Wounded_Soldier_in_Japan.JPG
第二次世界大戦後の傷痍軍人。(1948年12月)画像 Wikipedia

*****************戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律 本文**********************
法律第百五十八号(昭三〇・八・一〇)

◎戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律
第一条 旧軍人軍属たる戦傷病者(恩給法(大正十二年法律第四十八号)又は恩給法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第百五十五号)の規定による増加恩給、傷病年金又は傷病賜金を支給された又は支給されている旧軍人、旧準軍人及び旧軍属であつて現にその不具廃疾又は傷病の程度が政令で定めるところに該当するものをいう。)及び政令で定めるその介護者は、日本国有鉄道の鉄道及び連絡船に、運賃を支払うことなく乗車又は乗船することができる。
2 前項の乗車又は乗船の回数、等級、区間その他必要な事項は、政令で定める。
第二条 国は、前条の規定による取扱に伴う鉄道及び連絡船の運賃に相当する金額を負担するものとする。
2 前項の規定による負担の方法その他必要な事項は、運輸大臣が定める。
附 則
 この法律は、昭和三十一年四月一日から施行する。

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